若年性関節リウマチについて
定 義
16歳以下で発症する原因不明の慢性の関節炎と定義されており、臨床的な分類上は慢性関節リウマチ(RA)亜型として扱われます。
臨床病型は以下に述べる3型に分類され、さらに細分類されます。
3型に分ける理由は、成人のRAと異なり、関節症状以外に発疹、心膜炎、肝脾腫、リンパ節脹腫、ブドウ膜炎などを伴い、JRA(若年性関節リウマチ)と呼んでも実際には異なる病態であり、治療方法も違い長期予後も違うからです。
しかし、共通するのはどの型も最終的には関節面が破壊され拘縮が起きてしまう可能がある事です。
発病と診断
発症6ヶ月以内にどのような病型をとるかにより全身型、多関節型、小関節型の3型に分けています。発症病型が5年後にも、75〜85%が同じ病型を継続する事から、治療方針設定、合併症や予後の予想がし易い利点があります。
1.全身発症型
高熱を伴って発病し、治療の有無に関わらず36℃〜41℃の高熱が上下して、一日に3〜4回の峰を示します。高熱の際にはリウマトイド疹と呼ばれるサーモンピンク色の発疹が見られます。半数に心膜炎、まれに胸膜炎がみられ肝脾腫、肝障害、リンパ節脹腫もほとんどに認められます。ブドウ膜炎は非常に稀で、あれば急性ブドウ膜炎です。
関節症状は早期には一般に軽度の例が多いが、重症例もあり数ヶ月で拘縮に進行する例もあります。臨床検査所見には一般に特異的な異常項目はなく、白血球増多、赤沈値亢進、CRP陽性、フェリチン値増加かどが見られます。リウマイド因子は陰性です。
2.多関節発症型
成人のRAに類似した病型と経過をとり、5ヶ所以上の関節が侵される病型です。
関節炎は対称性で手関節、指関節など、次いで肘関節、膝関節、足関節、股関節が侵され、下肢の関節が侵される例は関節炎予後が悪い例が多いようです。関節症状以外の合併症はほとんどありません。
3.小関節発症型
炎症が4ヶ所以下の関節に限局した型で、主に体重負荷関節である膝、足関節が侵され、1ヶ所だけの単関節型もあります。抗核抗体陽性、ブドウ膜炎合併例、HLA-B27陽性、それ以外の型に分類されます。また最近の分類では、小関節型と小関節型で発症し、あとで多関節になる型に分ける考えもあります。
熱はあっても軽度で、赤沈値、CRPなども正常ば症例も多く、一般には関節炎としての予後は比較的良好です。この型の特徴は慢性、反復性のブドウ膜炎を伴うことで、これは関節炎の活動性とは関係なくみられるため3〜4ヶ月ごとの眼科的な診察が必要です。
患者の人数と割合
リウマチ情報によると、1994〜5年にかけて、全国の小児科医へ問い合わせた結果では、回答率から計算し、また整形外科などの他の科でも治療を受けていることを考えると、全国で約1万人位の子供が若年性関節リウマチに罹っているのではないかと考えらています。これは16歳以下の子供10万人に10人、また1年間に10万人に約1人の割合で発病する計算になるそうです。
発症年齢・男女比
リウマチ情報によると全国調査の結果でさらに570例の若年性関節リウマチの患者さんを調べた結果は全身型は310例で男児160:女児150例でした。平均発症年齢は7歳でしたが、生後5ヶ月〜15歳までありました。多関節型は140例で男児41:女児99例でした。平均発症年齢は4歳3ヶ月でした。少関節型は120例で男児37:女児83例でした。このように病型によって違いますが、一般には女児の方が約2倍多いようです。
一般的な治療方法
若年性関節リウマチの原因は不明であり、根本的な治療ができないため、治療の最大の目的は完治というより寛解(病気の症状が軽減またはほぼ消失し、症状が現れなくなること)を目指した治療となります。
一般的に大きく分けると薬物治療と理学療法があるそうですが私の知る限りでは全く同じ症状の患者はおらず年齢、性別、状態などによって常に柔軟な対応が必要だと考えられます。しかも長期に渡る薬の服用による合併症や副作用にも細心の注意が必要です。
経 過
若年性関節リウマチを発症してからの経緯も千差万別で一度きりの症状で完治した方、寛解の状態でいつ再燃するのかわからない方、寛解と再燃(良くなったり悪く
なったり)を繰り返して長期に渡り治療を継続されている方など不明な点が多いのですが新薬の開発や効果的な投薬法が研究 されているそうです。
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